「自称進学校」生のための参考書・問題集ガイド2/6:英語
・いわゆる「自称進学校」に通う人は、周囲の大学受験経験者の指示にしたがっていると、合格できるもんもできなくなってしまうという不条理な目にあうこともあります。また、「自称進学校」では自分の自由になる時間が少ないせいでたくさんの問題集・参考書に手を出す余裕がなく、数を絞らなくてはなりません。
・そういう高校生や浪人生のお役に立てるとうれしいです。どうしたらいいかわからないときの参考にしてください。
・ここで想定しているのは、なんとかぎりぎり地元の国立大学やMARCH/関関同立を狙えそうな学力以上の人です。たとえば、英語でいうと自動詞と他動詞の違いも怪しいような人は他をあたってください。
・やる時期は、高校3年生の1学期から夏休みの終わりぐらいまで、を想定しています。理系数学や物理化学は11月までかかってもかまわないでしょう。
・もうすぐ大学入試制度が大きく変わりますから、ここに挙げた本たちも近々使命を終えるのかもしれません。
1.英単語
単語帳は買わなくてもいいです。私のように単語帳で単語を覚えるのが苦痛でしょうがない人は、毎日英語の長文を辞書を引きながら読んで自然に単語を覚えるという手もあります。1冊買うなら断然『DUO』がいいと思います。例文を暗記すれば英作文対策になり、復習用CDを聞けばリスニング対策ができます。大学に入学してからはTOEIC対策に使えます。
2.英文法
(わからないことがあれば辞書のように利用する参考書)
③石黒昭宏・監修『総合英語FOREST 第7版』(桐原書店)
④江川泰一郎『英文法解説 改訂3版』(金子書房)
これもなくてもいいです。英文法が好きな人はどちらか買っておくと楽しいです。大学に入ってからも使えます。
3.英文法(問題集)
⑤伊藤和夫『英文法のナビゲーター 上』(研究社)
『英文法のナビゲーター 下』
⑥仲本浩喜『仲本の英文法倶楽部』(代々木ライブラリー)
⑦成川博康『成川の深めて解ける!英文法INPUT』(学研教育出版)
(⑥はちょっと今の時代の雰囲気に合わないかなあと思い、さしかえます……)
学校の授業だけではよくわからない人は、どれか1冊買って理屈を身につけましょう。
「これだけでは網羅性が弱い」などと言う人もいますが、英文法は理屈さえわかっていればパターン処理できますから、あとは模試や過去問などの復習だけでも合格最低点は狙えます。“ネクステ”“アプグレ”“英頻”系は心が折れやすいですし、無理にやらなくてもセンター9割は取れます。
そうは言ってもなにか問題集をやりたい人は、以下のものをどうぞ。
⑧飯田康夫『英文法基本300選:基本原理を学んで磐石の応用力を身につける』(駿台文庫)
⑨高沢節子ほか『スーパー講義 英文法・語法正誤問題 改訂版』(河合出版)
大学入試英文法のナビゲーター 上 (研究社ナビゲーター・シリーズ)
- 作者: 伊藤和夫
- 出版社/メーカー: 研究社出版
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英文法基本300選―基本原理を学んで磐石の応用力を身につける (駿台受験シリーズ)
- 作者: 飯田康夫
- 出版社/メーカー: 駿台文庫
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4.英文解釈
『ビジュアル英文解釈 Part2』(駿台文庫)
大矢復『大矢復図解英語構文講義の実況中継』(語学春秋社)
福井振一郎・荻田裕『構文把握のプラチカ 英文解釈』(河合出版)
⑪西きょうじ『英文読解入門 基本はここだ!』(代々木ライブラリー)
『ポレポレ英文読解プロセス50』(代々木ライブラリー)
(⑩はちょっと今の時代の雰囲気に合わないかなあと思い、さしかえます……)
西きょうじのほうを進めていく場合、基礎ができていると思う人は『基本はここだ!』を飛ばしていいです。
どうしてこの2つかというと、大矢と西のが「前から読んでいく」方法を教えてくれるからです。英語を読んでいていて、関係代名詞などがくるたびに後返っているようでは、いつまでたっても英語が上達しません。私は『ビジュアル』を2周したら直読直解(英語を日本語に訳さずに英語のまま理解すること)できるようになりました。
5.長文読解
学校の補講やなんかに時間をとられる「自称進学校」生はわざわざ長文問題集をやらなくても、模試の復習や過去問などをやればじゅうぶんです。本屋の棚を眺めると、パラリーだのロジリーだの情報構造だのいろいろありますが、英語の長文に書いてある内容は現代文の評論よりはるかにやさしいです。長文が苦手な人は、そもそも語彙力が足りないか、国語力がないかのどちらかなので、どちらかを何とかしましょう。読むのに時間がかかりすぎる人は、直読直解できるようになりましょう。
6.英作文
例文暗記に努めましょう。①を持っている人は①の例文を暗記すればいいです。持っていない人は、300や700覚えるのはしんどいので、下のどれか1冊買いましょう。
⑫鷹家秀史『英語の構文150 UPGRATED99Lesoons』(美誠社)
⑬竹岡広信『ドラゴン・イングリッシュ基本英文100』(講談社)
⑭米山達郎『大学入試 150パターンで解く英作文』(研究社)
問題集を独りで解くより誰かの添削を受けたほうがよいですが、教員との関係が険悪な場合はこれを買いましょう。
⑮富岡龍明『大学入試 英作文実践講義』(研究社)
最後らへんはかなり難しいので、旧帝以上を目指さない人はしなくていいです。
⑯大田博『大学入試 シンプル・クッキング英作文<新装版>』(研究社)
京大等最難関大学志望者はこれでもいいです。
⑰成田あゆみ・ほか『自由英作文編 英作文のトレーニング』(Z会)
自由英作文が必要な人はこれをどうぞ。
7.リスニング
①の復習用CDを持っている人はそれを何度も聞きましょう。持っていない人は必要に応じてセンター試験や自分の志望する大学の過去問の附属CDを聞くとよいでしょう。
NHKのラジオ講座を聞けと言う人がいます。たしかにすばらしい内容なのですが、毎日聞き続けるのが非常に困難なのと、試験に受かりさえすればよい場合には各試験に対応した問題をしつづけるのがてっとりばやいのとで、過去問をおすすめします。
8.要約
英文の要約問題に特化した本はほとんどありません。
⑳高橋善昭『英文要旨要約問題の解法』(駿台文庫)
⑱峯村純一郎・竹村一誠・相原仁郎『英文解釈要約精講 新装版』(開拓社)
(⑲⑳より訳文が好みなので、さしかえます……)
下で挙げた㉑の序章にも、要旨/要約の方法が書いてあります。
9.英語論文
㉑今野雅方『英語論文問題の解き方』(研究社)
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