移民は仕事を奪うのか?
近代の日本は労働力が過剰だったため、自国民を移民として送り出しました。なかには「棄民」とみなされてもしょうがない事例もあります。現代の日本は移民の送り出しも受け入れも消極的ですが、外国人技能実習制度を設けていて、その劣悪な労働環境が国際社会から問題視されています。この技能実習制度は今のところ移民受け入れの代わりとして活用されているような印象を受けます。それも日本国籍者より安価な労動力として。*1。実習生が従事している職種は、日本国籍者の成り手が少ないものがほとんどです。そういえば、人手不足が深刻とされる介護の分野へも技能実習制度が拡大されることとなりました。
さっさと結論を述べますと、移民によって仕事を奪われることはなさそうです。孫引きですが、こちらのウェッブログからも示唆を受けました。
たぶん自分の人生/生活に満足できていない人は少なくないのでしょうが、その原因がどこにあるかははっきりすっきりするものではないでしょうし、笑いが止まらないのは誰だ、と考えたところで不満が解消するわけでもなし、幸せに暮らすには運動と瞑想と野菜1日350gと睡眠が大切だと思います。
上記のウェッブログで引用されている箇所で、
多くの中国人が日本への出稼ぎを望むことでしょう。仮に中国人の10%が日本に来たとしても、1億4000万人です。日本の人口を軽く超えてしまいますよね。
そうなれば、日本人はたちまち職を失う結果となります。当然、中国系移民は参政権を要求するでしょうから、将来は中国系の日本国首相が生まれることになります。
ここについて少し書きます。そもそも、すでに門戸の開かれている先進国に十パーセントも移民していないのはどういった理由からか。また日本経済が停滞している間に、北京市民の平均月収と日本の平均最低賃金で1日8時間働いて得られる月収とはほとんど差がなくなっています。*2それで、中国人の技能実習生は集まらなくなりつつあります。*3さらに昨年までのような円安が続くとしたらたいして旨味はないでしょう。そんな大挙して来るものかどうか、私には疑問です。*4
上記の引用では、最後の一文もよくわかりませんね。たとえば米国の大統領や大統領候補者に、南米系やアフリカ系、アジア系の人がどのくらいいるでしょうか。
「移民流入が16年ドイツ成長率を0.25%押し上げ=DIW」(2015/09/17、ロイター)
jp.reuters.com
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