七月に読んだ本
かつて描かれたことのない境地: 傑作短篇集 (残雪コレクション)
- 作者: 残雪,近藤直子,深谷瑞穂,富岡優理子,鷲巣益美,泉朝子,右島真理子
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2013/07/19
- メディア: 単行本
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この短篇集はどうやって楽しんだらよいか。「悪夢的」と言ってかたづけるのも陳腐な手段ですし。翻訳者が巻末に各作品の概要を載せていますが、どれもこれも単なる要約で、なんでわざわざ附けたのかわかりません。訳した人もわかってないんじゃないの、などと下種の勘繰りを入れてしまいます。私ももう若くないので、こういう本を無理しておもしろがるのはやめようと思いました。わからないものはわからない。
- 作者: 川口義一,横溝紳一郎
- 出版社/メーカー: ひつじ書房
- 発売日: 2005/06
- メディア: 単行本
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- 作者: 川口義一,横溝紳一郎
- 出版社/メーカー: ひつじ書房
- 発売日: 2005/06
- メディア: 単行本
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- 作者: ブレーズサンドラール,生田耕作
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 1986/11
- メディア: 単行本
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一読巻を措く能わざる面白さという点で、サンドラールの傑作『黄金』は世界文学中ベスト10の上位を占めるものと断言して憚らない。…しちむずかしい理屈抜きで、〈小説読みの面白さ〉を読者の皆さんにもじゅうぶん満喫していただける…(訳者の解説より)
内容はまさにこのとおりでありますが、ただ、この翻訳はちょっと……。生田耕作と言えば自他ともに認める名翻訳家だと思ってきました。けれども、本作では、原文でおそらく長めの分詞修飾になっているところをじゃんじゃん連用中止法に、動詞が歴史的現在になっているところを律儀に非過去に訳してあるものですから、ひどく読みにくいです。
生田耕作の訳した『地下鉄のザジ』(中公文庫)に一箇所、誤訳があります。
Napoléon mon cul, réplique Zazie. Il m’intéresse pas du tout, cet enflé, avec son chapeau à la con.
「ナポレオンけつ喰らえ」ザジは剣もほろろに。「ぜんぜん興味ないわよ、あんな水ぶくれ、おまんこみたいな帽子をかぶってさ」*2
conはたしかに女性器の俗称ですが、「莫迦/間抜け」等の意味もあって、ひところ話題になった映画『奇人たちの晩餐会』の原題は<
『地下鉄のザジ』といえば、私には、京都のみなみ会館でよく上映されていた映画、という印象が強いのですが、原作にかなり忠実であることに驚きました。休日のうきうきした気分が横溢しているような気がして、私は好きです。
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2009/12/19
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- 作者: レーモン・クノー,生田耕作
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1974/10/10
- メディア: 文庫
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奇人たちの晩餐会 HDリマスター版(続・死ぬまでにこれは観ろ!) [DVD]
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2015/08/05
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