ポレンタ天国

たぶん読んだ本・見た映画の記録が中心になります

9月に読んだ本

ラベー・ドスキー監督『ラジオ・コバニ』

映画『ラジオ・コバニ』予告編
 その後のクルドのあれこれを聞くにつけ、やや辛くなるなるのですが、映画自体は希望を感じさせるものになっています。



アントネッラ・アンニョリ『知の広場:図書館と自由』(みすず書房)
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 公共空間としての図書館に興味があって、その観点から読みました。今後は知識経済の社会になるとはよく言われることですが、本書の著者は図書館をそれを支える基盤と考えているようです。先進諸国の高学歴化も知識経済化と軌を一にしているのでしょうし、経済政策としての図書館という考えがあってもいいのかもしれません。



広森友人『外国語学習者の動機づけを高める理論と実践』(多賀出版)
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 院生時の査読論文がシングル盤、博士論文はアルバムという認識でいたのですが、そうでない分野もあるんですね。本書は核となる実験がひとつで、その意味でコンセプト・アルバムと言えそうです。



齊藤寛海ほか編『イタリア都市社会史入門:12世紀から16世紀まで』(昭和堂)
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 タイトル通りの本です。ルネサンス・イタリアも中国学と同様に文・史・哲と分割できないところがあります。とは言え、総合して把握するのも大変で、こういう入門書プラスみたいな本はありがたい。重版がかかっている点もすばらしく、学部生にとっても、いい本ではないでしょうか。


雑誌『日本語学』 2018年5月特大号 ◆世界の標準語と日本の共通語(明治書院)
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 興味ある言語の論考のみ読みました。無い物ねだりではありますが、この特集ならイタリアの言語論争についても触れてほしかったところです。