ポレンタ天国

ちょいデブおやじのダイエット奮闘記です(笑)

7月に読んだ本

洪金寶『おじいちゃんはデブゴン』

映画『おじいちゃんはデブゴン』予告
 香港映画も「ドラマ」を作れるようになったのだなあと感慨を覚えました。サモ・ハンお得意のギミックももちろんでてきます。見てよかった。


陳木勝『コール・オブ・ヒーローズ:武勇伝』

『コール・オブ・ヒーローズ/武勇伝』映画オリジナル予告編
 敵役がいい。何も論理的一貫性がなく、ただ悪を楽しむ造形になっています。彭于晏をはじめてハンサムだと思いました。ひげを生やしたほうが男前です。深読みしてもしなくてもスカっと快適な映画でした。


福嶋伸洋『リオデジャネイロに降る雪:祭りと郷愁をめぐる断章』(岩波書店
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 たぶんオリンピックに合わせた本。著者が留学したのは十余年前だそうですが、その思い出が鮮やかに綴られて、眼前に浮かぶようだ、と書いてしまっては月並みにすぎますね。軍事政権の苦い記憶がボサノバにもつきまとっているあたりも興味深いのですが、著者の帰国後の話もよいです。日本にリオを見つけることができる才能がうらやましい。


「らくごDE全国ツアーvol.5:春風亭一之輔のドッサリまわるぜ2017」

朝 七「初天神
   「代書屋」
   「夢見の八兵衛」
  中入り
   「明烏

 前座さんはちょっと聞き苦しかったです。「代書」と「夢八」は当代なら雀々さんのが好きです。一之輔さんも一之輔さんらしいアレンジでうまく消化してらっしゃいました。「明烏」は速記で読んだことはあれど音で聞くのははじめてでした。この噺、やはり好きになれません。他の廓噺は好きなんですが。うぶな人に興味がないんでしょうね。


高口康太『中国経営者列伝』(星海社新書)
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 中国企業のいくつかは日本でもすっかり知られるようになりました。その人たちの立志伝です。この新書はふだんあまり本を読まない若者向けなんでしょう。受像器から流れるお笑い番組で、笑いどころをわざわざ字幕で強調するものがありますが、あれに似た編集がされています。私が対象読者じゃないだけなんですけどね。著者がはじめに予告している通り、経済成長のおもしろさを伝える本です。楽しみながら読めました。目的がそれですから、光あるところに影もある、「マットレス文化」で死者が出たなんて無粋な話はでてきません。読むだけならけっこうですが、こういう人たちの会社で働くのは、「それこそ僕には無理だなあ」((c)村上龍)


溝尾良隆『観光学:基本と実践』(改訂新版、古今書院)
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 日本と世界の観光地を具体的に紹介しながら理論を学べる本です。日本国はいよいよ産業が立ち行かなくなってきたので「観光立国」を大きく打ち出すようになりました。ところが、日本国民は長期休暇をとりませんから、日本の観光地は一泊二日の旅行に最適化してしまいました。個々の施設がてんでばらばらに展開し、自動車の利便性を優先したために、観光資源を維持・発展させることができず、諸外国にあるようなリゾート地を作ることに失敗しています。たしかに二、三週間長期滞在したくなるような観光地はちょっと思い当たりませんよね。英国のスコットランド湖水地方へバスで行って、で何もせずに過ごす例が挙げられていますが、それみたいな休暇旅行の土地が、あまり。京都なんかは碁盤の目の中を自動車乗り入れ禁止地区にしてもよかったんじゃないかと、若いころは思っていました。千九百七十年くらいの写真を見ると、まだ景観の統一性を保てていたのに、それが今どうなっているかは皆様もご存じのとおりです。


久保田進彦ほか『はじめてのマーケティング』(有斐閣)
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 ダイソンやサンリオといった有名企業の事例がたくさん紹介してあって、「ああなるほどそういうことか」と納得しながら読めました。初めの一冊としてよくできていますが、これだけで研究計画を立てるのは厳しいでしょうね。続きの一冊が必要です。商品を売るために、あの手この手いろいろあることを教えるための本ですから、この本に文句をつける筋合いのものではまったくないけど、たとえば、事例が上げれらている企業のなかには、労働環境が劣悪なことで有名なところもあってですね、そうした方面を扱わない研究分野だから仕方ないとはいえ、やはり「山賊の論理」((c)オッカム先生@oxomckoe)だよなあ、と思わないでもないです。莫大な収益を上げた要因は、もしかしたら販売戦略だけじゃなくて、コストカッターがいることも大きいかもしれないわけで。
 コストカッターで思い出しましたが、震災後に店間移動を廃止した書店がありました。それじゃあナショナル・チェーンである意義がないじゃん、と当時は懐疑的でしたが、あれも、買収されて以降のことだから、本社からコストカッターを送り込まれていたのかもしれません。契約社員は残業するなという通達が出されたのもあの頃でしたし。